家を買う際や不動産投資をする際に一度は路線価について耳にすることがあるかと思います。
路線価は毎年7月1日に国税庁から発表されます。
なぜこのようなものを国税庁が発表するかというと、路線価は相続税や贈与税の申告にあたり、非常に重要となるからです。税務の申告で用いられるから国税庁が発表する訳ですね。
路線価は1平方メートルあたりの価額で公表されます。単位は千円単位です。
路線価の求め方としては、国税庁によると、毎年1月1日を評価時点として、地価公示価格、売買実例価額、不動産鑑定士等による鑑定評価額、精通者意見価格等を基として算定した価格の80%により評価しているとされています。
なので単純に言えば路線価として公表されている値より実際に売買されている土地の価格は約2割程度高いことになります。
さて、それでは実際の路線価図を見てみましょう。
上記リンクに飛ぶと、下図のような都道府県を選択出来る地図がありますので、調べたい都道府県を選択肢、さらに細かい地域を選択することで、路線価を調べることが出来ます。
今回は著者の会社のある西五反田の路線価図を見てみます。PDFでダウンロード出来ますので、閲覧も簡単です。
赤で矢印を入れているところを見てみますと、この場所は、大手不動産会社が約60億円を地面師に騙し取られて話題となった旅館海喜館跡ですね。
あくまで路線価では、という話にはなりますが、いくらになっているかというと、囲まれている4つの路線に対してのそれぞれの路線価が1,010千円、1,100千円、1,080千円、1,040千円となっており、旅館海喜館跡地は1平方メートルあたり約百万円が相続税や贈与税の際に土地に対してかかるといったイメージになります。1坪が約3.3平方メートルなので、坪単価でいうと30万円程度ですね。
路線価は実際の土地の取引価格と比べれば特に都市部では低くなりがちですが、一方で過去からの土地の価格の推移を調べたりする際にも使え、非常に有用です。
もし住宅の購入を考えていたり、不動産投資を考えている方は是非、一度でも良いので路線価図でその周辺の価格状況や過去数年間の価額の推移を見てみて下さい。
色々と気づきがあると思います。
路線価は不動産の相続などで必要になってくる要素です。もし相続を学んでその知見を活かしていきたいというような方は相続診断士の資格などを検討してみてください。