8月15日にChatwork株式会社がマザーズの上場承認されました。
上場日は9月24日です。
Chatworkはビジネスの場でよく使われているチャットアプリで、著者も常に業務で使っております。
Chatworkの2014年12月期~2018年12月期の、過去5年間の売上高と経常損失は下記のような推移となっております。
過去5年間は継続して赤字で、事業拡大に向けての先行投資を行い、売上は順調に伸びています。
直前期となる2018年12月期は売上高13億円に対して1.6億円の経常損失ですが、進行期となる2019年12月期については、上半期となる6月末までの実績で、売上高8.5億円、経常利益6千万円で既に黒字化しており、今後は如何に売上高と利益を伸ばしていけるかという戦いになるかと思います。
下記キャプチャは目論見書で開示されている2019年12月期の6月末までの実績です。
売出しについては、売出し株数が60万株で、想定仮条件が1,440円~1,770円となっています。平均価格の1,605円で仮にプライシングされたとすると約9億円の調達となります。
払込金額の約9億円の資金使途は営業・マーケティング・開発などの採用・人件費で3億円、広告宣伝費で3億円、サーバー費用で1億円などを挙げています。
主要株主は下記のようになっています。
主要な外部株主としては、ジャフコ、GMO Venture Partners、新生企業投資、SMBCベンチャーキャピタルと、ベンチャーキャピタルの出資のみがずらっと並んでいる形となります。全てこれらの株主は2016年1月に出資をしており、以降現在までChatwork社は資金調達をしておりません。
出資からexitまで結構時間も経っていますし、VC系は比較的早期に上場したら売却していくのではないかと思います。
主幹事証券会社は大和証券で、その他はみずほ、SMBC⽇興、SBI、マネックス、楽天、松井が取り扱い証券となります。
IPO案件としては、売上高が継続しており黒字化も出来ているものの、ここから更に急拡大していくイメージも出にくいのと、売出し規模も大きくなりそうなので、ブックビルディングのプライシングの金額辺りで上場後も比較的落ち着いた値動きになるのかなと思っております。