財産法と損益法の意義とそのメリット・計算方法を解説

一定期間で会社がどの程度の利益をあげられたかというのは株主や債権者にとって非常に重要な情報です。

その計算方法として財産法と損益法の2つを解説します。

財産法

財産法の意義と計算方法

財産法とは、期末純資産額から期首純資産額を差し引いて期間損益を計算する方法です。

財産法では期間損益の計算式は以下のものとなります。

期間損益=期末純資産額-期首純資産額

財産法を適用する場合に必要とされる前提

財産法では期末及び期首時点での純資産額が期間損益の計算に重要であるため、財産法を実施するためには、前提として、実地棚卸が必要となります。

財産法の長所と短所

次に財産法の長所と短所をみていきましょう。

財産法の長所は、財産法は純資産そのものの増減に着目するため、財産的な裏付けのある利益が算出されることが挙げられます。

一方で財産法の短所は、財産法によると収益及び費用を把握しないため、利益の発生原因を明らかにできないことが挙げられます。

損益法

もう一つの損益法をみていきましょう。

損益法の意義と計算方法

損益法とは、期間収益から期間費用を差し引いて期間損益を算出する方法です。

損益法では期間損益の計算式は以下のものとなります。

期間損益=期間収益-期間費用

損益法を適用する場合に必要とされる前提

損益法では期間の収益及び費用を把握していく形になるため、損益法を実施するためには、前提として、継続記録が必要となります。

損益法の長所と短所

次に損益法の長所と短所をみていきましょう。

損益法の長所は、損益法は純資産の増加要因となる収益と純資産の減少要因となる費用によって損益計算を行うため、利益の発生要因を明らかにすることができることが挙げられます。

一方で損益法の短所は、損益法によると、資産及び負債を把握しないため、利益の財産的な裏付けが必ずしも得られないことが挙げられます。

以上如何でしたでしょうか。財産法と損益法は会計の大きな目的となる利益の計算において重要となる概念なのでぜひこの機会にご理解できると良いと思います。