反社チェック(コンプライアンスチェック)。Googleを使ったWEB検索、実務マニュアル

上場申請において非常に重要かつ手間がかかる一方で中々やり方が分かりにくい反社チェック(コンプライアンスチェックとかネガティブチェックとかも言われてます)について、実際にGoogleを使って反社チェックを行うにあたっての手引書・マニュアルを公開しました。

上場申請などを行う時以外にも、金融や保険、不動産といった様々な業法の許認可ビジネスを行う際にも適切に取引開始前に反社チェックを行っていることが、規制当局からの検査を受けた際に非常に重要になりますし、 最近では吉本興業で所属社員が反社会的勢力への営業活動をしていたことが、様々なメディアで報じられ、社会的に大きな注目を集めるといった事例もありました。

WEB検索で反社チェックを行うのはスタートアップやベンチャー企業でもすぐに行うことが出来るため、重要度の大きい取引や、出資を受け入れる場合などは、最低限のチェックがいつでもできるように、是非この機会にWEBベースでの反社チェックの方法を確認してみて下さい。


■反社チェックの背景

法務省が2007年に公表した「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針について」( http://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_keiji42.html)にて、企業が反社会的勢力と取引を行わない(特に資金提供を行わない)ことが求められています。特に上場企業や、金融系の企業では実際に各取引先と新規に取引する際、若しくは定期的に、取引企業・株主・役員・従業員等に反社会的勢力との関わりが無いかなどを調査する必要があります。

■反社チェックの方法(WEB検索サービスの利用)

反社チェックを具体的に企業で担当者が行うにあたっては、Googleなどのインターネット検索と日経テレコンなどの記事検索が行われることが一般的です。今回は記事検索についての話となります。「取引先企業(個人)+ネガティブワード」でWEBで検索することによって、過去に犯罪を起こしていたり、行政処分を受けていないかなどを確認します。なお、新聞記事の履歴を調べる記事検索についてのツールの活用や手順については下記に記載しております。

リスク&コンプライアンスの解説、使い方、実務マニュアルはこちらから

■Googleを使ったWEB検索

1. 検索条件を設定します

!検索対象” 行政指導 OR 送検 OR 捜査 OR 逮捕 OR インサイダー OR 架空 OR 脱税 OR 申告漏れ OR 罰金 OR 暴力団 OR ヤクザ OR 容疑 OR 反社 OR 事件 OR 違法 OR 違反 OR 疑い OR 偽装 OR 行政処分 OR 告訴 OR スキャンダル OR 罪 OR 不正 OR ブラック

上記のキーワードにてGoogleで検索を行い、検索結果上位100権を確認します。例としてトヨタ自動車株式会社を検索対象として検索してみたのが下記のキャプチャ画面のPDFファイルです。

WEB検索履歴を一度に出してキャプチャを取るには、Chromeを使って100件の検索を表示するように検索設定しておくと便利です。

■検索画面プリントアウト

PDFや紙によって証憑結果を所定のフォルダに残していくことで、社内外での第三者のチェックの際にも提示できる状態で資料を保管していくことが出来ます。

■社内運用マニュアル・テンプレート

上記のWEB検索と、同じく反社チェックとして行われる記事検索に関する「反社会的勢力調査マニュアル」をサンプルとして掲載しておりますので、宜しければご利用下さい。