企業会計原則の一般原則のうち、今回は継続性の原則と保守主義の原則について解説したいと思います。
継続性の原則とは
継続性の原則は7つある一般原則のうちの5つめです。
まずは継続性の原則が必要とされる前提は以下のようになっております。
継続性の原則が必要とされる前提は、一つの会計事実について二つ以上の会計処理方法の選択適用が認められていることがあります。
大前提として、会計処理方法が一つしかない場合には継続性が問題になることはありません。
次に継続性の原則の必要性については以下の2つがあります。
- 財務諸表の期間比較性を確保するため
- 経営者による恣意的な利益操作を排除するため
継続性の原則は会計処理が複数選択できる時に毎期継続して適用することが求められる原則ですが、会計方針を毎期継続して適用しないときの問題点は以下のようなものとなります。
会計方針を毎期継続して適用しないときは、同一の会計事実について異なる利益額が算出されることになり、財務諸表の期間比較が困難になる。
また、会計方針を自由に変更できるとした場合の問題点は以下のようになります。
企業が会計方針を自由に変更できるとした場合、経営者による恣意的な利益操作が可能となるという問題がある。
継続性の原則が守られないと、恣意的な利益操作が可能となってしまうため、「会計方針の変更は正当な理由がある場合に限り認められる」とされています。